110910@国立劇場。
十牛図は菅野由弘への委嘱作品で今回が初演。浄土宗、真言宗、日蓮宗三派計45人の声明。音楽と宗教、哲学が混然となっていて、今までにない体験だった。その典型がプロローグで、普通に音楽を聴いたのとは全く異なる反応が自分に現れたのには驚いた。「鎮魂と再生への祈り」と銘打っているが、そういう面は確かにあったと思う。
秋庭歌一具も国立劇場が委嘱したもので、武満徹の昭和54年の作品。この曲を聴かずして日本音楽を語るなかれとさえ思った。和楽器ならではの旋律なのに極めて現代的。緊張しっぱなしなのにどこか優しいものに触れている感じもする。ただただ聴き入った。それにしても、笙の音色の不思議さ!一つでも全く別の音空間を感じさせてくれるが、その笙の奏者が9人という贅沢。国立劇場の大空間を生かした配置ならではの音の呼応もまた面白かった。

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