赤ちゃんが夜鳴きをすると母親が子供を抱くようなリズムで自動的に揺れて寝かしつけるベッドを、ある会社が開発したという(NHK朝のニュース)。親の負担を軽減し、家族の団欒の時間などを確保できるようにするのだという触れ込み。
なんということか。
唯一の意思表現である泣くという行為に応えてくれるのが機械では、一体子供の母親に対する愛情がちゃんと育つだろうかという懸念を、この会社の人々は少しも持たなかったのだろうか。
どんなに疲れ果てていても眠くても明日の仕事が心配でも、自分を頼らなければ生きていけない小さなわが子の要求にだけは応える、それが親の愛情だと、考えなかったのだろうか。そうやって苦労しながら育てたからこそ成長を心から喜べるという経験を、この人たちは誰もしていないのだろうか。
洗濯や食器洗いを機械にさせることと、母親が赤ちゃんを抱くことを同列に考える精神構造が信じられない。
子供が小さい頃、逃げ出して別室で寝ていたぼくには、本当は発言資格はないのかもしれない。しかし、毎晩毎晩わが子を抱いてなんとか寝かしつけた我が家の二世代の女性も、このベッドには大いに憤慨していた。
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