Thursday, January 26, 2006

バッハ「フーガ ロ短調 BWV579」

FMでこの曲を聞きながら、こういう曲こそ一番バッハらしいのかもしれないと思った。

大曲のように全体構成を考える必要もなく、主題もコレルリのものだから、バッハは主題をフーガにすることだけに専念できたわけだ。音楽家が職人から芸術家になる過渡期に生きたバッハは、史上最高のフーガ作曲技術者だったとも言える。他の者にとっては困難であろう和声進行に呻吟することもなく、ゆとりを持って音楽性を追求し得た、そして生まれたのがこの澄み切った佳曲なのではないだろうか。

偉大な西洋音楽ベスト3を選べと言われたら迷わずマタイをその中に入れるが、バッハの好きな曲ベスト10と言われたら、コラール・プレリュードなどとともに、このような曲も入れてみたい。

No comments:

 
Wikipedia Affiliate Button