Sunday, September 04, 2005

先行投資の得失

中国では携帯電話が瞬く間に普及したという。工業団地の面積は平方キロ単位がざらだという。
いずれにも、後発のメリットが効いている。
公衆回線の電話がさほど普及していなかった分、ある程度の所得を得た消費者は携帯を買いやすかったし、企業も既存インフラ対策などに悩むことなく投資できた。
立地条件がよくても既存の工場などほとんどなかったから、巨大な工業団地の造成が可能だった。まあ、こちらは途方もなく広い国土、土地に対する私権の弱さという条件も大きいだろうが。

話はぐっと小さくなって自分のことだが、何年も前に4万円弱でスキャナを買った。当時としてはその価格では高機能のものだった。今だったら同機能が1万円台、同価格ならはるかに高機能だ。初めてPCを買った時、デジカメを買った時、PDAを買った時、いつも同じことをやっている。2年も立つとずっといいものが出ている。

少し待った人の方が得をした、という見方もできるのだろう。
ただ、半分悔しまぐれだが、そうではないと思いたい。かつて、もう少し待てばさらにいいPCが出るから、その時買うんだといつも言っていた同僚がいたが、何年もたって高性能のPCを買った頃には、彼はエクセルを覚えるのもやっとという歳になっていた。
先行することにより、スキルでは後発者をリードするし、先行している期間に色々なことを生み出せもする。途中何台も買い換えたって、元は取っている(筈だ)。

とはいえ、やはり、限られた資金しかない者にとって、先行投資することは、ある期間の後に別投資ができないというリスクを背負うことでもある。一個人から国家に至るまで、この得失判断は相当に難しそうだ。

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